田川青年会議所

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田川青年会議所
公益社団法人田川青年会議所 理事長所信

「紡ぐ」

〜時代を紡ぎ 次代へ繋ぐ〜


「はじめに」
  1950年代に世界各地で大油田が発見され、エネルギーの主役が石炭から石油へと移行した。日本においても1962年10月の原油輸入自由化をきっかけとして、石炭は長く続いたエネルギーの王座を石油に譲ることとなった。このエネルギー革命により、かつて産炭地として栄えた田川地域も陰りを見せ始め衰退の一途をたどるなか、故郷田川再生のため覚悟と気概をもった33名の青年たちの手により1962年9月22日、国内で224番目の青年会議所として田川青年会議所が誕生した。「明るい豊かな社会を築き上げよう」という創始の志は半世紀を越えようとも変わることなく、めまぐるしく流れる時代背景のなか時代にそった様々な運動が展開されてきた。55周年の節目の年をあずかる本年、この愛する故郷でJC運動を行うことができる喜びと、多難な障壁を乗り越え現代へと襷を繋いでくれた偉大な先人たちへの感謝の心を決して忘れてはならない。私は、脈々と受け継がれてきた創始の志を紡ぎ、英知と勇気と情熱をもって率先して行動することをここに宣言する。

「意識変革」
  私は入会当初、先輩方からよく「JCは住民の意識を変革する団体」ということを耳にしてきた。故郷のために何らかの活動に携わりたいという程度の想いで入会した私にはもちろんその真意はわかるはずもなく、ただ目の前のJC活動にがむしゃらに取り組んだ。それは、入会したからには他のメンバーに負けられないという自身の意地と、「頑張ってこい」と快く入会を後押ししてくれた会社、そしてまだ小さな子どもを抱える子育て世帯にも関わらず留守をまもってくれている妻への感謝の気持ちがあったからである。そのような中、単年度制のJCにおいてその年度年度の理事長から新たな担いをいただき、その担いを全うしようとすればするほど、今までにない新たな発見と多くの学びを得ることができた。その結果、観客型思想が強かった私が率先して行動しビジョンを持って、ことを為さなければいけないという使命感を抱くようになった。すなわち私自身がこのJCで意識を変革された一人である。胸にいだいた使命感とは「地域のため」であり、「子や孫の世代のため」であり、「国家のため」である。同様に、この田川地域に意識変革した多くの住民が増えることが、明るい豊かな社会の実現に向けての近道になるのである。

「55周年」
  田川JCは本年55周年の節目の年を迎える。55年とひと言でいうのは容易いが、その道のりは想像し難い程の困難や苦労があったはずである。故郷田川の繁栄を願い、地域社会への貢献を誓い、全国に広がりつつあったJC運動の「明るい豊かな社会の実現」に共感するとともに、地域に根差した「明るい豊かな田川の創造」を掲げ、一年一年積み重ねられた奉仕、修練、友情の上に我々の運動と活動があり、その歴史は田川JCの誇りである。敬愛してやまない偉大な先輩方に感謝と敬意を払うと共に、その創始の志を身に纏い、現代にJC運動を行うことができる喜びをかみしめながら、55年目の時代を紡ぎ60年、65年とつづく次世代へと、さらに飛躍する組織として地域の現状や動向、ニーズに則した具体的ビジョンを描き、それを運動指針として繋げなければならない。

「人財育成」
  国家、地域、まち、全てを成すものは「ひと」であり、ひとは財産、財(たから)である。すなわち、ことを為す人財が多く存在しなければ一定以上の地域社会の発展を望むのは、困難である。明るい豊かな社会の実現に向けて運動を展開する我々が、まず根底に見据えておかないといけないことは人財の育成である。そのことを踏まえ、この田川地域に目を向けると「田川少年会議所」という団体がある。小学4年生から中学3年生までの少年が集い、郷土社会に役立つ人になるという高い志のもと、自己を研鑽し徳を養いながら地域社会への奉仕活動を行っている。田川JCとしては、設立から運営のサポートという立場で携わってきたが、2015年の設立から2年目を迎える本年、たくましさを増した少年達とまだ見ぬ10年後20年後の田川の明るい未来像を描きながら同じ志をもち、ともに切磋琢磨しながら運動を展開しなければならない。少年期に郷土の未来を想い、郷土発展のために活動するという機会こそ未来を創る青少年の育成の本質である。15歳で卒業する子ども達には郷土愛が生まれ、5年後には明るい豊かな社会の実現のために運動を展開する青年へと成長するのだと確信する。そのような人財こそが地域の財であり、多くの財を永続的に輩出する組織体を確立しなければならない。発展する地域は、産官学民すべてにおいてひとが活発である。逆に発展しない地域は、行動を起こさず、客観的に批判をしたり非協力的だったり、誰かの何かのせいにしたり突出したリーダーを望んだりする、いわゆる観客型体質である。つまり、地域が発展するには英知と高い志を持ち合わせたリーダーが多く存在しなければならない。であるなら、我々JCが先頭にたち、地域の青年世代が積極的に参画できる事業を展開し、まちづくりに携わる次世代のリーダーとなる人財を育成しなければならない。

「まちづくり」
  まちづくりは未来づくりである。まちづくりに取り組むのならば10年先、20年先のまちの未来の姿を描きながら先見性をもったまちづくりを行わなければならない。田川JCはここ数年、「田川はひとつ」という合言葉のもとまちづくりに取り組んできた。田川地域の明るい未来を創造するためには、1市6町1村が各々の特色や魅力を活かしながら広域的な観点でまちづくりを行わないといけないというビジョンがあったからだ。しかし、昨年から田川地域の広域連携は急速に進み様々な分野において明るい兆しが見えてきた。特に、昨年末に田川市が中心市宣言を宣言しそれとともに6町1村が一体となり、田川圏内の定住自立圏構想へと大きく舵を切ろうとしている。この定住自立圏構想が固まれば、国からの交付金のなかで田川地域発展のための様々な事業が広域的に展開されることとなる。我々も、この動向に敏感に反応し「田川はひとつ」を唱える団体から、田川地域発展のための核心的なビジョンを提言する団体へと進化を遂げないといけない。我々は、住民の想いを代弁する団体ではない。日々の運動から醸成された、英知と勇気と情熱を持って田川地域発展のための本質を見極め、青年ならではの発想を持って我々独自のビジョンを提言していかなければならない。また、平成18年から始まったTAGAWAコールマイン・フェスティバルに田川JCが参画しだして本年で8年目を迎える。田川地域の活性化に繋がる事業として、田川地域全体の祭りへと昇華させる目的をもち様々な手法を用いて事業を展開してきた。近年では、来場者数も年々増加し祭りのクライマックスである炭坑節総踊りには、田川地域のみならず全国各地から参加者が訪れる祭りへと進化している。その中で、田川JCが実施するキャンドルナイト事業も目玉イベントの一つとして定着し、祭りの一翼を担うまでになっている。しかし、我々はイベントを実施する団体ではないはずである。田川地域の発展のために、祭りを活性化させる。そのための手法として、キャンドルナイト事業を実施しているのだ。であるなら、手法は変わらずとも事業のコンセプトをさらに探求し進化した事業を構築しなければならない。

「会員拡大」
  JCは何かを与えてくれる団体ではなく、あらゆるシーンにおいて自ら何かを掴み取る団体である。能動的であることは会員の拡充においても力を発揮するはずである。会員数は、我々の運動に対する地域社会の評価そのものであり、我々の運動と直結する成果であるといえる。会員だけが納得する自己満足に似た運動を展開することなど何の意味もなく、地域社会には通用しない。「明るい豊かな社会の実現」に向け、地域の現状や課題をしっかりと把握し、その解決にむけなすべき本質を掴み地域住民のニーズに則した運動を展開することこそが地域社会から必要とされる魅力ある団体となるのだ。魅力ある団体には必然的に人財が集まるものである。そのサイクルの確立こそが会員拡大の根底であり、その団体に所属するメンバー一人ひとりが能動的で魅力ある地域社会で活躍する人財にならないといけない。そして、日々の活動のなかで同世代の若者と触れる機会があったときおのずと魅力を感じ同じ志をもつ仲間となる。それが会員拡大へと繋がるのである。

「韓國福岡青年会議所」
  かつてこの田川地域の炭鉱において、言葉では言いあらわせないほどの過酷な労働に従事し、命を落とされた多国籍の無縁仏が眠る田川市伊田墓地に、1993年韓国福岡青年會議所が中心となり「翔魂の碑」が建立された。以降、墓地に眠る無縁仏を供養することと、エネルギー産業で繁栄した地域の光と影を後世へと伝えることを目的とし、毎年参拝事業が行われてきた。参拝事業を通じ構築された友好関係は、田川JC50周年の節目の年に「友好関係締結」という明確な形となり本年に至る。今年度、現役メンバーとして事業に携わる我々は後世にしっかりとこの事業の本質を引き継ぐとともに、友好関係をより強固なものにし、更に進化をした関係性を模索しなければならない。なぜなら、それこそが世界平和へと繋がる一助となるからだ。

【結びに】
  我々、JAYCEEは限られた時間の中で互いに切磋琢磨しながら、創始の志を常に探求し英知と勇気と情熱を持って愛する郷土の明るい未来のために、力を合わせ歩んでいかなければならない。歩みを止めたとき、また足並みが揃わなくなったとき、それはJCではなくなってしまう。自らに使命を課し、変化の起点となりうるJCだからこそ地域社会に大きな影響を与え、人々の意識を変えられる団体であると確信する。
  55周年の記念すべき年に私のJC生活はラストを迎える。JCに入会し、多くの経験をさせていただいた中で一番の学びは、自身の目の前にいる人々を何の見返りも願わず、想いを持って接することで多くのものが自身に返ってくることであった。また過去に、失敗を恐れて行動を拒んだり、行動することが憶病になったりしたことがあった。当然ながら行動しないことで失敗はなかったが、同時に成功もなく、そして成長もなかった。この青年の学び舎で多くの担いをいただき、覚悟を決めて何事にもがむしゃらに立ち向かい、自らが発した言動に責任を持って行動したことで、人の心を動かすことができた。そんな経験から、自らが率先して行動することの大切さも知ることができた。我々は青年会議所に所属し、明るい豊かな社会の実現に向けてまちづくりの大切さを口にした者たちばかりである。だからこそ、覚悟を持って真剣に地域と向き合い、なすべき本質を掴み迷わず行動する青年としての背中を地域社会に見せ続けなければならない。それこそが、自ずと次世代へ誇れる団体として繋ぐことになるのである。